2006年のシーズンは、けっこう調子が良い。
6月に入り2週連続で大きな南うねりが届いた。
3m級の南ウネリに南西の風といったら、もうあそこを狙わないわけにはいかない。
The B
6月12日月曜日はクィーンズバースデーの祝日となった。
月曜日といえば多くの飲食業界が休日にする日でもあり、相棒の一人「男前料理人バンデラスF」が働くヤッピーなゲイ達が集うRも月曜が定休日だった。
木曜日に連絡をした時点で、すでに彼は誘いの連絡を予測していた。
前回お寝坊事件の名誉挽回もしたいところだろう。
電話も向こうの彼は
「今回は僕がお迎えに上がりますよ。では、朝5時に!」
と爽やかに、そして頼もしい口調で告げてきた。
前日11日はお知り合いのファイナンシャルプランナーU氏の、それはそれは素敵なお宅に招かれ、皆が持寄った美味いワインと豪華な料理で素晴らしい夜を過ごしてしまった。
そして、そのつけは翌朝に訪れた。
ふと目が覚めると、な、なんと6時10分前だ!!
し、しまった、男前料理人バンデラスFの名誉挽回どころか、それ以上のお寝坊じゃないか…
きっと携帯には男前料理人バンデラスFからの怒りと悲しみと絶望感のつまったメッセージが山のように届いているに違いない。
恐る恐る手にした携帯には
何もない…
メッセージはおろか着信記録すら無い。
急いで彼に電話をしてみると
…でない…
何度電話してもやっぱり出ない…
さすがだ…男前料理人バンデラスF。
ここまでやってくれれば芸術的である。
仕方が無いので独りで行くことに。
時間に余裕が無いので、急いでクロトリに飛び乗り駐車場を出ようとした時電話が鳴った。
「す…すびばせん…」
大丈夫だよ、男前料理人バンデラスF。こちらもバッチリ寝坊して今出るところだから。
では待っているから一緒に行こう。
結局一時間遅れで出発したため、到着したのは日がすっかり昇った8時ごろであった。
予想通りセットで〜肩がわれている。
久々のTheBだ。
すでに約12人程度が浮いているが、何とか取れないことも無いだろう。
果たして前半セットを狙うも、波数も少なく、途中から入ってきた4人組に負けじと更に奥で待っていたことが災いした。
結局セットは1本ドロップしただけで、それもスタンスが定まらず失速してセカンドブレークで無様に捕まる…

その頃男前料理人バンデラスFはインサイドにポジションを決込み相当数波を捕まえウヒョウヒョだったらしい…
後半はややインサイドよりにポジションをずらして波数を稼いだ。
先日inagomanにいただいた、ジャパンカップのマスターズファイナルラウンド動画DVDを何度も見て、深く深く反省したボトムからトップに上がる際膝が伸びる癖の矯正を重点的に練習した。
傍で見ていたら、恐らくかなりぎこちないフォームとそれなりのトラックというアンバランスをお楽しみいただけたのでは。。。
いずれにしてもThe Bはやはりいい波だ。人も数もまぁ許せる程度しかいないし、小さめのピークでもウォールがどんどん生まれてくるその波はライディングフォームの矯正にぴったり。
その日はセットのいい波でいいライディングを出来たわけではなかったが、しっかり練習が出来たのがかなりの収穫。
そして
「どぉだぁ!あのライディングすごかっただろぉ?!ヤッパリなぁ、波乗りってのはなぁ、ボトムを深くとってなぁ…ブラブラブラァ…わかるかぁ?だからなぁ……」
と有頂天オヤヂの戯言を帰りの道中聞かずにすんだことは、なにより男前料理人バンデラスFにとって大きな収穫?であったことは言うまでも無い。

さて、その翌週もまたもやデカイ南ウネリの予報が入った。しかも今回は午前中が引き潮のため、前回よりさらに期待大だったのだ。
早速男前料理人バンデラスFに電話する。
が、前回、前々回の失態を一切問おうともしない、この海よりも深い慈悲にあふれた誘いをにべも無く断るという、礼儀、恩義、忠義、etc…に全く欠けた行動にでる男前料理人バンデラスF。
…なら、いいよ。独りで行くもん。独りでいい波乗りまくってくるもん…
もちろん今回は寝坊なしだ。でも何故かいろいろ準備に手間取り出発したのは5時をすっかり回っていた。
暗闇を飛ばしてThe Bについたのは日出を15分も過ぎた時刻。
すでに海にはブギボーのガキを数名含む、約7人程度が浮いていた。
皆、早起きだね。もっともこっちは約2時間前に起きていたけどね…
波は思ったほどではなく、セットも少なく、ブレークポイントもかなり手前で、それを7人で取り合うような情況だった。
ブギボーのガキがうざったい…
なんだよ…せっかく1時間半も時間をかけ、高騰するガソリンを浪費してこれかよ…
と思いかけたが、気を取り直し青い空と美しいランドスケープに目を向け、素晴らしい朝を楽しむことに勤めた。

すると、潮の動きとともにサイズもあがり、波数もどんどん増えていった。
戦闘開始です。
この日は2ndブレークの辺りでガポッと巻きそうだったので、何本か狙ってみた。
波に乗り損ねると汚い言葉を吐き捨て、場の雰囲気を壊すといったオーストラリアでは時々見かける、ちょっぴりテケな奴が、ショルダーで見ているところで(長いなこの描写)短いながらもバッチリバレルに包まれてきた。
ん〜、なんだかんだで今年初バレルかしら?
数日前に見たインターネットのストリーミングで「神」ことトムカレンが
「波乗りはボトムターン、チューブライドそしてカットバックだから…」
とお告げになられた言葉を胸に、この日はその3つを重点的に練習。
バレルは何度かトライするもメイクできたのは結局1本だけだったが、TheBでは初めてのバレルだったし、それ以外の波でも、相変わらずぎこちないであろうフォームだが、確実に悪い癖を矯正できつつあり、しっかりとリーフブレークの恩恵を授かってきた。

この辺りのもうひとつの良い点は、海に浮いている連中にフレンドリーな奴が多いということ。
前回男前料理人バンデラスFも
「初めて自分のライディングのことで声かけられました。」
といっていたが、この日も何人もと会話を楽しみ、「このジャップのオッサンうぜぇなぁ」と感じているだろうなと思っていたブギボーのガキも帰りには挨拶をしていった。
とても清々しい思いで、TheBを後にした。
ちなみにその清々しさは、この日の朝到着時に野ウンコ(わりと大量)をした時の、その清々しさに匹敵していたことを付け加え、今回のダイアリーの締めくくりとしよう。
 こいつらもフレンドリーかどうかは謎
続く
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